M:tGで最強のカードはなんですか?とかいう質問がたまにある。最強のデッキも最強のカードも無いというのがM:tGの面白いところなのだが、定説では山か島というのが一般的だ。よーするに、前者は「Lightningbolt50枚と土地10枚のデッキが最強」で、後者は「CounterSpell最強」って説に準じているわけだね。そういう論理なら「基本地形が最強」でいいと思うのだがどうなんだろう?。とはいえ、そんな事を論じても仕方ない。 で、コンボの話。コンボってのは2枚以上のカードを使って、カード単体より高い効果を発揮させる仕組みの事だと理解してもらいたい。つまり、山&LightningBoltってのは既にコンボなのだ(^^;;; 要するに、M:tGというゲームにおいて通常の場合、土地&スペルのコンボを利用していくのが最も基本的な戦略である。土地だけならマナバーンすることにしか使えない(Mishra'sFactory?何事にも例外というものはある)し、土地が無ければピッチスペルとか0マナアーティファクトしか使えないはずだ。何を今更基本的な事いってんだ、アホちゃうんかと思ったとしても、実はこの土地とスペルの関係ってのが最も基本的なコンボの考え方なのである。 土地というカードは、普通対応した色のマナを一つ生み出すという能力しかない。M:tGというゲームにおいて、1マナ生み出すという行為だけを考えてみたら、それは次のフェイズに移る際のマナバーンを誘発するものでしか無いのだ。だから、そのマナを利用できる仕組みを作らなくてはいけない。つまり、出したマナの量に対応したスペルを用意しておく必要があるわけで、これによりスペルカードはその能力を発揮する事ができる。 具体的すぎるかもしれないので、もうちょい抽象的に。それだけだとマイナスになってしまうような能力を、他のカードを使ってプラスに転じる。これがコンボの基本なのだ。もちろん、もともとプラスの効果をさらにプラスして強力にするというのもある。その結果が強力であればあるほど強いコンボになるというわけなんだね。 簡単な例をあげてみよう。FleshReaver(US)というカードがある。1黒で召還できる4/4だが、与えたダメージ分、コントローラーにも跳ね返ってくるというクリーチャーだ。当然ながら、このクリーチャーで5回攻撃したとしたら、お互いのライフが丁度0になって引き分け。これじゃぁ意味がない。で、コンボとしてSpiritLink(7th)を付けてみる。するとあら不思議。相手に4点、自分にも4点、で、SpiritLinkの効果で8点回復。結果的に、4点回復してしまうのだ。これなら、1ターン目、RitualからFleshReaverでアンホ。2ターン目にSpilitLink付けて攻撃・・・多分あっという間にゲームが終わる。まぁそうはうまくいかないのがコンボなんだけどね。とりあえず、このコンボについて考えてみよう。 FleshReaverは、1黒で4/4。これだけを見れば、誰でも優秀なクリーチャーであるということがわかる。普通、2マナといったら2/2で十分優秀なんだから、その凶悪さがわかるというものだ。ただ、このクリーチャーがそのままでは使えないというのが「与えたダメージ分、コントローラーにもダメージ」という能力だ。こりゃたまらんわな。つーことは、このマイナス能力をなんとかする事ができれば、十分強いカードとして使えるわけ。で、SpiritLink。これならその分ライフ回復ってことで万事オッケー。つまり、くらう分より回復しちゃえばいいじゃんということでこのコンボは成立しているわけだ。この8点回復の仕組みが理解できないのは、ルール理解能力が足りていないのでもうちょいルールを理解するようにしよう。もちろん、他の使い方もある。例えば、WhiteKnight(5th)出して、それにPariah(7th)付けてみるとかしたら、食らったダメージはWhiteKnightへ転送されて、ProtectionBlackだから軽減されるもんねってやり方。これは、食らう分を無効にしちゃえばオッケーだろってやり方。当然、Cop黒ってのもアリだ。まぁこれはダメージっていう単純かつ大量に関連する呪文が用意されているところなんでいろいろ考えつくことができる。 こんな風に、単体ではマイナスになってしまいそうな能力を他のカードを使ってプラスに転じさせようというのが、コンボの一つの仕組みだ。マイナスといわずとも、わけのわからん能力を有効に利用するってのも考え方の元は同じ。FalseDawn(AP)っていうどういう風に使ったらいいかわからないようなカードがある。全部白マナになったって、どういう風に使ったらええねんって感じだ。しかし!これを使えばLightning Angelも白単で呼べる!白使い魔が出てれば合計5マナとコストパフォーマンスも十分だ。FalseDawnの分は1枚引けるしね。この場合は、Lightning Angelの1白青赤っつー点数でみたら低いけど払いにくいマナコストを払いやすくするっていうことでプラスに持ってこうとしてるわけだ。というわけで、こういうのがコンボの考え方の一つ。 次は、元からプラスのものをさらに強力にしようという考え方。単純な例で言ったら、BlackKnightにアンホ。いやまじで。もとから強力なクリーチャーにエンチャント付けることでさらに強力にするっていう立派なコンボだ。もっとも、除去された時のディスアドバンテージがでかくなるのでそんなに強力とはいえないが、基本的な考え方がこれ。 Firesのはじけるのも同じ事。はじける子嚢は単体でも強い。そこに、Firesを出しておくことで、使ってすぐに攻撃できるようにするっていうコンボだ。これはまぁ、今M:tGやってる人ならその強力さを存分に体感していることだろう。元から使えるカードをさらに有用にする。これはもうとにかく考えるしかない。 で、そのコンボってどうやったら考えつくの?って話。これはもう、経験と知識しか無い。そのフォーマットで使えるカードとその効果を検討し、どの組み合わせが強力かということを考えに考え抜く。その結果、決まれば勝ちっていうコンボを思いつくかもしれないが、どんな状況になったら勝ちなのかっていうのはM:tGというゲーム自体の経験が無いと無理。まぁそんな大層な経験が必要だとも思えないが、経験があるほうがいいに決まっている。 とはいえ、それよりも大切な事は、自分で選んだカード(デッキ)をどうやって強くするかを考えるってことだ。例え他の人から「そんなカード使えねーよ」と言われたって、自分が愛着のあるカードだったり、自分の考えでは強い!と思っているカードなら、どのようにしたらそのカードがもっと強力に使えるのか?こっちの方がいいと言われたカードよりどうやったら強力になるのか?ということを自分で考えることが重要なんだね。 それに、コンボというのは地味なものから決まれば終了ってものまで幅広い。地味なコンボでもそれが積み重なっているので強力なデッキというのだってあるだろう(シャドウアーマーなんて結構そうかも)。コンボの道は自分のデッキ作成から。デッキに入れるカードの相関関係を吟味するのが第一歩だと思うわけだ。 最後にコンボ成功率の話。当たり前だが、デッキに4枚ずつ入っているカードをそれぞれ1枚ずつ使ったコンボってのは、それだけではなかなか成功しない。デッキに4枚ずつ入っているカードが、それぞれ1枚ずつ手札に来る可能性ってのはやたらと低いのだから当たり前だ。だから、tutorを入れたりドロー補助を入れたりして確率を高めるわけだね。ここらへんはもの凄くややこしい考え方になるので、そのうち分析を書いておきたいとは思うが、簡単に言うと、4枚と4枚のコンボってのは、それだけじゃなかなか成立しないよってこと。ここらへんはデッキの仕組みと関わってくるのでそのうち。 |