禁断の土地へ


 そう、あれは1995年の事だった。当時まだインターネットなどほとんど普及していない時代、僕はPC−VANというパソコン通信のGMCというSIGでRAMな活動をしていた。マッチメーカーというゲームのフォーラムでいろいろとやっていたのだが、そこで「M:tG」なる言葉が良く聞かれるようになった。
 なにやら面白そうなにおいを感じた僕は、ある時、仲良くしてもらっていたG氏に「M:tGってなんですか?」と尋ねてみた。

「んーとね、おもしろいカードゲームだよ。伊政君もぜひやってみなさい」

といわれ、何故か「よしやるぞ」と即断した。
 さぁやろうと思っても、どうやら二人で対戦する形のゲームらしい。こりゃ一人では無理だね、ということで早速JINN君に連絡を取り、ミュルサンヌへGO。JINN君はゲーム大好き人間で、僕と趣味が結構合うということでこういうときは声をかける。一緒にいったミュルサンヌは地元の前橋では有名なマニアックショップ。そういう関連の物なら売っているだろうということで行ったわけだ。
 さて、今では(1998現在)すっかりメジャーになってきたマジックだが当時はそのようなマニアックショップでも(けして、マニアックというのは負の意味ではない)、地方の店だけあり扱いは貧弱であった。店の片隅に4thとアイスエイジのスターターとブースターがいくつか置いてあっただけなのが記憶にある。
そこで僕はびびった。
「G氏の話ではやたら大量に買う物らしいがなんだこの値段は。1350円なんて気軽に買えないぞ。このちっちゃい袋も360円ってのはどういうことだ」
 当時、高校生。そりゃ結構な出費だったが、こうなったら後には引けない。同じようにとまどっているJINNを「ブースター1個おごってやるから」と説得し、家に帰り、2人で袋と箱を開ける。今でも覚えているが、最初に引いたレアはZombieMasterだった。「おーなかなかきれいなカードじゃないか、こりゃビックリマンチョコ買った時みたいなドキドキ感があるね」それが、間違いの始まり。二度と戻れぬ(ちょっと戻ったけど)地への第一歩だったのである。
 さて、G氏から簡単にルールの説明をメールなどで受けていたが、細かいことはさっぱりわからん。しかもカードも説明書も全部英語である。最初のプレイは狂っているとしかいいようがない。ここら辺の詳しいことはJINN君のサイトにあるのでそっちを見てもらうということで。

 まぁ、この時はほんの遊びのつもりだったのね。こんなに金がかかるとは思わないね。

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