さて、前回と似たようなことなのだが、長いブランクを置いてマジックをまたやっていて、昔とは違うなぁと思う点についてまた書いてみたいと思う。しかも、今度は非常に悪くなったと思う点である。 大会レポートのところでも書いたが、どうも最近のプレーヤーには対戦相手に厳しい人間が多い。相手が少しでもミスをすればワーニングをとってやろうなどと考えているというような輩が少なからずいると思う。そりゃ、明らかなプレイミス(エンチャントを付けるクリーチャー間違えたとか)ならまだしも、アップキープコストを払い忘れたり、呪文のコストを間違ったりといったありがちなミスを笑って許さない人間が多いというのが嫌な気分である。 例えば、相手が、ThranQuarry(5色出る土地。もしターン終了時にクリーチャーを一匹もコントロールしていなかったら墓場行き)をクリーチャーが全滅したにもかかわらず、ターン終了時に破壊し忘れたとしよう。ここで、自分のターンを始め、いきなり「ジャッジ〜」とか呼ぶような奴は人間失格である。もし自分がそんなことをやられたら、その場で「そんなに勝ちたいのなら投了してあげましょう」と言ってやるところである。もちろん、でかい大会であればまた話は別である。明らかなる自分のプレイミスであるから、もし相手がそれを指摘して、ジャッジを呼んでワーニングをとってもらいたいというのなら、もちろんこちらからそのマッチは投了し、相手の勝ちとするだろう。もし、相手が「そんなので勝ってもつまらない」と巻き直しを認めてくれるというのなら、ありがたくその気持ちを受け取り、謝罪の後プレイを続けることとなるであろうし、ゲームを終わった後は気持ち良くお互いの健闘を祈れるであろう。 昔はルールを良く知っている人間なら、相手に対して常に指導してあげるような感じで、「その呪文は今は使えないから〜」とか巻き直してあげてたりしたものだが、今は「それは駄目だよ、じゃ、その分マナバーンね」とか、そんなんで勝って嬉しいか?と思うようなプレイングの人をよく見かける。もちろんグランプリ京都の本戦のように、賞金がかかっていたりするような大会だったら話は別だが、ショップの大会のような小さい大会でまで同じような態度をとられたらいい迷惑である。もし、始めたばかりの人間が、思い切って大会に出てみようとか思った時にそんな思いをしたら、大会とはそういうものだと思って、今度はこちらが復讐してやろうなどという気持ちになられたらとんでもない話だ。 そんなのではなく、やさしく注意してあげたら「うーん、もっとルールも勉強しておかないといけないな」と前向きに上達する道を進ませることが出来るだろう。 普通に考えてみれば解ることである。人に厳しく、自分に優しく。マジックの前に、人間失格である。目先の勝利を追いかけるのはやめてもらいたいものである。相手のプレイミスを咎めるのではなく、相手がプレイミスをしても、そのくらいは笑って許して、そのような事で勝ったとしても本当に勝ったとは言えないというくらい自分に厳しくあってもらいたいものだ。人に優しく、自分に厳しく。こんな簡単なことを心がけられない人間が多いことは残念である。 どうも、雑誌などの情報が増えたせいで、このワーニングとかいうものが誤解されているようだ。自分の理解するところでは、ワーニングやペナルティガイドというのは、世界選手権などの大規模大会のために、厳格なルールを制定する必要に迫られて、制定されたものであり、ショップの小大会などで使用される物では無いと考えている。もっとも、イカサマや積み込みといったインチキをする物に対しては厳格に使用されるべきだとは思う。 なんにせよ、人に優しく。と、いうことである。人に厳しく、自分に甘くというような態度では、何事も上達することは無いのは確実なのだから。 |